趣味かと聞かれれば、困ってしまう。
趣味かと聞かれれば、困ってしまう。
「バンド(音楽)は趣味ですか?」って聞かれるといつも適切な言葉が見つからなくて困ってしまう。
お金にはならないし、週三回、それも昔は3時間かける2回+8時間。今は2時間かける2回+6時間。
他のメンバーはさらにスタジオに入ってる。
多いか少ないかは人や尺度によるとしても趣味にしては多いと思っている。
映画鑑賞より明らかに多く、勤務時間より明らかに少ない。
生きるのに必要なものではないけど、目を輝かせて生きるのに必要なもの。
プロ(お金を生み出す)を目指しているわけではないけど、もう少しもう少しだけこの場に居たいと思うもの。
それを人が趣味と呼ぶなら、趣味なんだと思う。
目を輝かせて生きたくて、もう少しだけこの場に居たい。
昔、バスケ部だった頃、パスが来るのが怖かった。
そもそもメンタル激よわ君で、こんなところでミスる?っていうミスを何度もやってしまった。
バンドでもそうだった。それでも左を向くと怒りながらも楽しそうな人たちがいた。左を向くのが好きになった。
返しきれないほど貰いに過ぎた誕生日から少し嫌いになっていた誕生日が好きになった。必ず祝ってくれるし文句をいつつもどんな誕生日プレゼントでも受け取ってくれたから。
細かいところに気づいて笑ったり、笑われたり。
目を合わせればそれだけで楽しくなってきて、その瞬間だけはどんな理屈も屁理屈もただのキラキラした何かになった。
どう思われているんだろうって気持ちよりも、この瞬間を見ていたいと思うよになってからはメガネは必ずつけるようになった、ズレても飛んでもつけなおすようになった。
向き合った分だけ居場所になった。私が一番小さい中、みんながそれぞれの力で向き合ってくれた。
自分が悔しい。時間のバランスが取れなくなって、全方位に申し訳なさからストレスを感じて悪循環になってしまった。
脱退を決意する直前にはもう向き合えてすらいなかった。
いつか届けばいいなって思っていた人はもう遠くに行ってしまって、少し肩の荷が下りたこともあった。
人生ひっちゃかめっちゃかで、約2年腐った生活をしていて、それでもバンドに誘ってくれて。
初めてのライブからほぼ3年。
あの時誘わていなかったら、下手すぎて断られていたら、上達しなさすぎて辞めさせられていたら、どうなっていたかわからない。本当に崖っぷちだった。
生き長らえただけじゃなく、朝起きれるようになり、仕事をし、お酒を飲み、人と気軽にお喋りできるようになった。元気になった。
向き合えない罪悪感が大きいのは大きな居場所だからだと思う。
真面目に向き合ってくれているからだと思う。
これが趣味かと聞かれれば、本当に困ってしまう。
ひとりひとりソロで弾き語りをしていたころ、お客さんはほとんどいなくて、それぞれの新曲発表会みたいな感じな時期もあった。というかAKKANBABYSを組むまでそんな感じだった。
それが今はまったく知らなかった人が観続けてくれていたり、わざわざ声をかけてもらったり、本当かな?夢じゃないならすごくない?ってなってる。
毎回のライブでそれが本当に嬉しくて、いつからか夢みたいな感じでステージに立ってた。すごくキラキラしてた。
今日(12/10)が最後のライブ、本当にありがとうございました。
そして止まらないAKKANBABYSをこれからもよろしくお願いします。